
「資格養成講座」というと、決まった期間の中で、一斉に学び、修了とともに資格を手にする——そんなスタイルを思い浮かべる方が多いかもしれません。
けれど私は、ベビーウェアリングのように「人と向き合う支援」を学ぶには、同じペース・同じ形ではなく、一人ひとりの理解や経験に寄り添う時間が欠かせないと感じています。
ベビーウェアリング支援者講座を「個別伴走型」にしている理由も、そこにあります。
今日はその思いを少し書き留めておきたいと思います。
経験と重なった”言葉”との出会い
ドイツのベビーウェアリングスクール、Die Trageschule®︎のセミナーに、3年にわたり参加した中で、3年目に初めて目に留まった一節がありました。
少年は師のもとを離れるときが来ました。
彼は学んできた教えを人々に伝えたいと思い、師に書き記してくださるようお願いしました。
師はおっしゃいました。
「使者はキスを送り届けることはできますか?」
少年ははっと気づきました。
「おそらく、違う意味になってしまうでしょう」
師は微笑みながら答えました。
「これから自分の進むべき道と向き合うのなら、書物や先生からの学び以上に、自らの経験こそが何よりも大切なのです。」
— H. Halbfas, Der Sprung in den Brunnen
フーベルトゥス・ハルプファス(ドイツの宗教教育学者)
当時の私は、自分の支援者向けセミナーでうまくいかないことが続き、葛藤の真っ只中にいました。
この言葉に出会ったことで、「今の試行錯誤こそが大切な学びそのものなのだ」と勇気づけられ、強く心に残るものとなりました。
一人ひとりの理解に寄り添う「個別伴走型」
初めて支援者向けセミナーに携わったのは2017年。
知識も経験もまだ少ない私にとって、伝えることの責任の重さを痛感する日々でした。
セミナーで伝えた内容を受講者が現場に持ち帰る中で、伝えたはずの理論がずれてしまっていることをのちに知ったり、講座内容を独自に解釈し、広めてしまう人がいたり。
養育者向けの講座とは違ったやりがいを感じると同時に、恐れを感じることも多くありました。
「伝える」ことは「伝わる」ことと同じではない。
この実感とともに、支援者を育成するにあたって、一人ひとりの”理解のプロセス”に寄り添うことを大切にしたいと考えるようになりました。
こうして、単発セミナー、少人数クラス、オンライン長期グループでの学び合い、様々な形でのベビーウェアリング講座を実践する中で生まれたのが、「個別伴走型」という形です。
ひとりひとりのペースと考えに丁寧に寄り添いながら、学びをどう感じ、どう活かしていくのか、そのプロセスに丁寧に寄り添っていく。
さらに、学びのその先にある現場での活動も含めてサポートする。
これまで感じてきた葛藤があったからこそ、「資格講座」としての「個別伴走型」という形ができていったことを感じています。
フーベルトゥス・ハルプファスの言葉を借りるとすると、
「少年が師のもとを離れるまでしっかり寄り添い、そして自らの経験を重ねながら、
どんな“キス”を送り届け、何を感じたのか、をいつでも話しに来れる場所」
だっこの学校では、学びのはじまりから、その先までをサポートすることを大切に、一人ひとり丁寧に向き合っていきます。
昨年資格講座としてスタートした「ベビーウェアリング支援者育成講座」は、4名の方にご参加いただき、現在に渡りそれぞれのペースで学びが進んでいます。
その歩みに、私自身多くのことを学ばせてもらう日々です。
国内のベビーウェアリング資格養成講座の中で、だっこの学校のような「個別伴走型」は他にはありません。
自分のペースで学びたい、伴走を活用しながら現場での経験と学びを繰り返し専門性を高めていきたい、
そんな方がいらっしゃいましたら、まずは無料のお話し会でお会いできたら嬉しいです。

